MM2H 条件とは？2025年最新制度の概要
「MM2H（Malaysia My Second Home）」は、マレーシア政府が外国人に対し長期滞在を認めるプログラムであり、日本人にとっても人気の高い制度です。2024年に制度が大幅に刷新され、2025年8月現在、4つのカテゴリー（プラチナ・ゴールド・シルバー・経済特区／SEZ）が設定されています。
本記事では、MM2H 条件の最新情報をもとに、それぞれのカテゴリにおける申請要件、取得後の義務、そしてメリットと注意点について詳しく解説します。マレーシアへの移住や不動産投資を検討している日本人の方にとって、信頼できる情報源となるよう努めました。
MM2H 条件をカテゴリー別に比較｜プラチナ・ゴールド・シルバー・SEZ
MM2Hは、ライフスタイルや投資目的に応じて選べるように、以下のように4つのカテゴリーに分かれています。2025年7月以降、The Star や Skrine、MOTAC（マレーシア観光芸術文化省）等の一次情報に基づく条件は次のとおりです。
| カテゴリー | 年齢要件 | 有効期間 | 定期預金額 | 不動産購入要件 | 参加費 | 就労可否 | 滞在義務 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| プラチナ | 25歳以上 | 20年 | USD 1,000,000 | RM 2,000,000以上 | RM 200,000 | 主申請者のみ可 | 年90日（家族合算）※50歳以上免除 |
| ゴールド | 25歳以上 | 10年 | RM 500,000 | RM 1,000,000以上 | RM 30,000 | 不可 | 年90日（同上） |
| シルバー | 25歳以上 | 5年（更新可） | USD 150,000 | RM 600,000以上（実質RM 1,000,000以上が多い） | RM 1,000 | 不可 | 年90日（同上） |
| SEZ（経済特区） | 27歳以上 | 10年 | 49歳以下：USD 65,000／50歳以上：USD 32,000 | Forest City内の新築物件を開発元から購入 | RM 1,000 | 不可 | 年90日（同上） |
補足情報：
- 各カテゴリーにおいて医療保険加入・健康診断の提出が義務付けられています。
- 個人での申請は不可であり、マレーシア政府に認可されたエージェントを通してのみ申請可能です。
- 不動産は原則10年間売却不可となっています。
MM2H ビザの申請手順と必要書類｜公認代行を通した5ステップ
MM2Hビザの取得は、所定の公認エージェントを通じて行う必要があり、申請からビザ発給までは平均2～3か月かかるとされています。2025年時点での代表的な手続きフローは以下のとおりです。
ステップ1：契約と初回費用の支払い
エージェントとの契約を締結し、プランに応じた初期費用を支払います。プラチナではRM 70,000～の専門手数料がかかるケースもあり、代理店により異なります。
ステップ2：必要書類の準備と当局申請
主に以下の書類が必要です：
- パスポート（残存有効期間2年以上）
- 善行証明書（無犯罪証明）
- 健康診断書、医療保険加入証明
- 銀行の定期預金証明書類（Lien Letterなど）
- 配偶者・子供がいる場合：婚姻証明書・出生証明書
ステップ3：承認後の金融手続き
MM2Hの承認書が発行されると、現地にて定期預金口座を開設し、指定額を預け入れます。また、医療保険にも加入します。
ステップ4：健康診断とビザ発給
マレーシアに渡航し、政府指定のクリニックで健康診断を受けた上で、パスポートにビザが貼付されます。
ステップ5：不動産購入（必要な場合）
SEZ等の条件付きカテゴリーでは、ビザ取得後1年以内に指定の物件を購入する必要があります。Forest Cityなどの指定開発地域でのみ有効です。
MM2Hのメリットと注意点｜投資家・移住者が知っておくべきこと
主なメリット
- 長期滞在（最大20年）が可能
- 家族の帯同・インター校就学可
- 株式口座・仮想通貨口座の開設
- マレーシア国内利子・配当・年金が非課税
- 50%以上の預金引き出し可能（教育・医療目的）
日本と比較して生活コストが低く、医療・教育水準も一定以上である点から、アーリーリタイア層や子育て世帯にとって魅力的な選択肢です。
注意すべきポイント
- 就労は原則不可（Platinum主申請者を除く）
- 滞在義務（年間90日）未達でビザ更新不可
- 物件は10年間売却不可／Forest Cityは開発元からの直接購入限定
- 制度改定のリスク：過去にも急な制度停止や条件改定があったため、柔軟な対応が必要です
まとめ｜MM2H 条件を正確に理解し、計画的に移住・投資判断を
MM2Hは、マレーシア政府公認の合法的な長期滞在制度として、他国と比較しても高い信頼性と実用性を誇ります。2024年の制度改定以降、より明確なカテゴリー分けと条件整備が進み、2025年現在は移住希望者・投資家の目的に応じて選択できる柔軟性が特徴です。
ただし、条件は州政府や経済特区ごとに差がある可能性があるほか、申請には正確な情報と信頼できるエージェントのサポートが不可欠です。
マレーシア移住をご検討中の方は、まずはご自身の目的に合ったカテゴリーを把握し、必要な資金・書類・スケジュールを事前に整理しておくことを強くおすすめします。
情報引用元
The Star. (2025, July 31). Revamped MM2H programme generates RM839.9mil in revenue, says Tiong. The Star. https://www.thestar.com.my/news/nation/2025/07/31/revamped-mm2h-programme-generates-rm8399mil-in-revenue-says-tiong
The Star. (2025, July 19). Sabah-MM2H programme sees rise in applications from China and Taiwan. The Star. https://www.thestar.com.my/news/nation/2025/07/19/sabah-mm2h-programme-sees-rise-in-applications-from-china-and-taiwan
Bernama. (2025, July 1). MM2H gains popularity among Thais for education, lifestyle appeal. Bernama. https://www.bernama.com/en/news.php?id=2440279
Skrine. (2025, August 4). MM2H 3.0 gaining traction. Skrine Insights. https://www.skrine.com/insights/alerts/august-2025/mm2h-3-0-gaining-traction
MysGProp. (2025, July 3). MM2H Application Overview and Conditions. MysGProp. https://www.mysgprop.com/mm2h
Wise. (2025, July 17). MM2H requirements: What you need to know about Malaysia’s long stay visa. Wise Malaysia Blog. https://wise.com/my/blog/mm2h-requirements-malaysia
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