マレーシアの通貨「マレーシアリンギット」の概要と種類。

マレーシア旅行や現地ビジネス、あるいは東南アジア経済への投資を検討している方にとって、「マレーシア通貨」に関する正確な知識は欠かせません。この記事では、マレーシアの通貨である「マレーシアリンギット(Malaysian Ringgit)」の基本情報から、紙幣・硬貨の種類、両替やキャッシュレス事情、さらには投資の観点までを網羅的に解説します。

目次

マレーシアリンギットの基本情報

マレーシアリンギット、マレーシア通貨、

マレーシアの通貨単位は「リンギット(Ringgit)」で、通貨コードは”MYR”、通貨記号は”RM”です。1リンギットは100セン(sen)で構成されています。発行元はマレーシア中央銀行(Bank Negara Malaysia)であり、同機関が紙幣・硬貨の管理や発行を担っています。

紙幣の種類と特徴

現在流通している紙幣には、RM1、RM5、RM10、RM20、RM50、RM100の6種類があります。これらはそれぞれ、以下のような特徴的な色分けがされています:

  • RM1:青
  • RM5:緑
  • RM10:赤
  • RM20:オレンジ
  • RM50:青緑
  • RM100:紫

2012年から発行されている第4シリーズ紙幣は、全てポリマー素材で作られており、湿気の多い東南アジアの気候でも破れにくく、耐久性に優れています。また、透明窓やホログラム、3D透かし、マイクロ文字など、多層的なセキュリティ機能が備わっており、偽造対策も強化されています。

旧紙幣(特に第2・第3シリーズ)も一部使用可能ですが、外観が大きく異なるため、旅行者は見慣れた現行デザインの紙幣を確認しておくと安心です。

硬貨の種類と特徴

現行硬貨は以下の4種類が主に流通しています:

  • 5セン
  • 10セン
  • 20セン
  • 50セン

これらは2012年に発行された第3シリーズ硬貨で、アルミニウムやニッケルなどの素材を使用しています。デザインにはマレーシアの伝統文様や民族的要素が取り入れられており、小額決済でも視覚的に楽しめる要素があります。

なお、1セン硬貨は流通量が極めて少なく、実質的に使用されていません。また、かつて存在したRM1硬貨も2005年に正式に廃止されました。

マレーシアでは1セン硬貨が廃止されたことにより、現金決済においては「総額の端数処理」が行われます。具体的には、以下のようなルールが適用されます:

  • 1~2センの端数:切り捨て(例:RM10.02 → RM10.00)
  • 3~4センの端数:切り上げ(例:RM10.03 → RM10.05)
  • 6~7セン:切り捨て
  • 8~9セン:切り上げ

つまり、実際の支払い額は5セン単位に丸められるのが基本です。これはあくまで現金支払い時のルールであり、クレジットカードやキャッシュレス決済の場合は端数も正確に支払われます。

為替レートと経済的背景

マレーシアリンギット(MYR)は、日本円や米ドル、ユーロと比較して変動がある通貨です。2025年上半期の為替レートでは、1MYR=約33〜35円(0.2216〜0.2378ドル)で推移しています。

マレーシア経済は製造業、観光業、天然資源(石油・パーム油)を柱にしており、これらの業種の国際需給バランスがリンギットの価値に影響を与えます。また、アメリカの金融政策や中国経済との連動性も無視できません。

旅行者向け実用情報

両替のベストタイミングと場所

両替、両替所

空港やホテル内の両替所よりも、都市部(クアラルンプール、ジョホールバルなど)の市中両替所のほうが、手数料が少なくレートも有利です。チャイナタウンやショッピングモール内の両替所が人気スポットとなっています。

ジョホールバルの両替所に関してはこちらの記事をご参照ください。

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クレジットカードとキャッシュレス決済

主要都市や観光地ではVISA・MasterCardが広く使えます。さらに、マレーシア国内ではTouch ‘n GoやGrabPayなどの電子決済アプリも広く普及しており、キャッシュレス決済が日常的に利用されています。

チップ文化

基本的にチップは不要ですが、高級レストランやホテルでは心づけとしてRM1〜5程度を渡すと丁寧な印象を与えることがあります。

投資・ビジネス観点から見るマレーシアリンギット

マレーシアリンギットは、政治・経済の安定性と地域経済の成長性を背景に、東南アジア通貨の中でも比較的信頼性があると評価されています。ただし、外国為替取引に関しては一部規制もあるため、事前に法律やガイドラインを確認することが重要です。

特にビジネスでの大口取引では、送金ルールや外貨両替制限に注意が必要です。現地銀行との関係構築がスムーズな取引の鍵を握ることもあります。

歴史的背景

リンギットという名称は、スペイン・ポルトガル時代の銀貨「リング(鋸歯)」に由来します。独立前はイギリス統治下でマラヤドルが使用されていましたが、1967年にマレーシア中央銀行が独自通貨を発行し、現在の「マレーシアリンギット」へと移行しました。

1997年のアジア通貨危機以降、一時期はドルとのペッグ制(固定相場)を採用していましたが、現在は変動相場制を導入しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 旧紙幣は使用できますか?

はい、一部旧紙幣は現在も使用可能です。ただし、銀行や両替所で新紙幣に交換することをおすすめします。

Q2. 偽札は多いですか?

偽札は非常に稀であり、現行紙幣には高度なセキュリティ機能が備わっています。光に透かして透明窓やホログラムの有無を確認しましょう。

Q3. 日本国内でリンギットに両替できますか?

はい、大手銀行や空港の外貨両替窓口で可能ですが、現地よりもレートはやや不利です。必要最小限だけ日本で用意し、残りは現地での両替が推奨されます。

Q4. 余った通貨はどうすれば?

日本帰国後に外貨再両替を行うか、次回渡航用に保管しておくと便利です。また、一部空港では小銭を募金に充てるサービスも提供されています。

まとめ

マレーシア通貨「リンギット」は、旅行者にとってもビジネスマンにとっても重要な基礎知識です。現行の紙幣・硬貨は視認性と安全性が高く、両替やキャッシュレス利用の利便性も進化しています。

現地通貨の理解は、安心・安全な滞在や効率的な取引の第一歩です。この記事を参考に、ぜひマレーシアでの滞在やビジネスをよりスマートに進めてください。



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